「実に馬鹿だねぇ中坊ってぇのは」

背後から男の声がした。

「誰?!」

警備員が来たかと、苺菜は焦った。

しかし振り返るとそこにいたのは、
狐面を被った背の高い変な男だった。

「…なんだ。不審者か。」

不審者など別に怖くもなんともなかった。
もし今何か悪いことをされようが、自分はもうすぐ死ぬのだからどうでも良かった。

「不審者とは失礼なクソガキ野郎だね君ぃ。
僕は中坊なんかにちょっかいを出すような変態ロリコン嗜好は持ってないよ自意識過剰なお嬢さん」

…何こいつ、頭おかしいんじゃないの?
もういいこんな奴気にせずにさっさと切っちゃお…

苺菜は男を無視して手首にカッターナイフをあてた。
刹那、