「……あの、復讐してくれて…ありがとう…
でも、本当に代償、あれで良かったの?」

今回、苺菜は復讐狐に一銭も金を払っていない。ネットの情報では、復讐狐は金で動くと書いてあった事を思い出し、苺菜は心配そうに尋ねた。

「そうだなぁ〜、中坊だし金ないだろーしぃ〜…

そうだ!僕の奴隷に…」

「い や だ !!!」

「…わーってるって…
でもさ、本当にいいんだよ。
代償はこのカッターナイフで。
君がもう自殺しようとしないなら、
それでいい。」

復讐狐は、苺菜があの夜自殺に使おうとしていたカッターナイフを見せ、そう言った。


キーンコーンカーンコーン

「あ、予鈴だ。
じゃ、私行くね。」

苺菜は弁当箱を片付け、扉の方へ走った。
そして、扉の前で振り返って微笑み、
屋上を去った。