恋のキューピッドは怪獣でした!

「また、泣く……」

史郎さんは、私の涙を指で拭ってくれた。



「それに、君はレギラが好きだからな。
俺の妻となる人には、絶対に欠かせない条件を君はクリアした。」



私はまたレギラに救われた。



「それに俺はもう後悔したくない。
俺は自分の気持ちを信じる。
だから、君の実家には俺も一緒に行く。
……良いな?」

「……はい。」



まるで、信じられないことだけど…
私と史郎さんの仲を、レギラが結んでくれた。
それだけじゃない。
きっと、私とお義父さんの仲も…



(ありがとう…レギラ…!)



「もう、また泣いて!」

「し、仕方ないです。……更年期ですから。」

史郎さんは、レギラ柄のハンカチで、私の涙を拭いてくれた。
でも、ハンカチがぐしょ濡れになっても、私の涙は止まらない。



そんな私に、史郎さんはただ困った顔をして笑ってた。



~Fin.