「あ、あの…!」



 背後から話しかけてきたので、仕方なく振り返るとそこには視線を彷徨わせる男子生徒がいた。



 面倒ごとに巻き込まれた気分だ。まあ、今の状況から眠いけど。



 「お、お名前とか…、聞かせてもらえませんか…?」



 「箕田梓」



 世間話に付き合う気力も暇もないので、それだけをいって小さく会釈をする。



 「あ、あの、メールの交換とか……、」



 「ごめんけど眠いから」



 「…え、」