呼ばれて、扉に手をかけていたところを振り返ろうとしたら、顔の脇に手が置かれた。


扉と先生に挟まれた状態で、視線は真横を向いて拘束されてしまった。


き、昨日から心臓に負担をかけすぎな気がする……! 私、早死にするんじゃなかろうか……っ。


「気を付けて帰れよ。うちに来ることは、在義さんには俺から言って置くから」


「あ、お願いしますっ」


「あと出来たら――」


「はい?」


「二人だけでゆっくり話したいから、絶対に頼や笑満や遙音は連れてくるなよ? 当然吹雪と降渡も」


「……後から根ほり葉ほり訊かれそうです……」


「いい報告が出来ると思うよ。俺も、咲桜と同じ感情持ってるから」


そう言ったあと先生がしたのは、私の頬へのきす、だった……。


あ、頭爆発する……っ!