先生と17歳のあいだ





ねえ、先生。


先生は笑うかもしれないけど。

バカだなって言うかもしれないけど。


先生は私の心そのものでした。



『俺が友達になってやろうか?』


始まりはあの日。先生は一瞬で私の世界を変えた。



『帰り道ぐらいは前見て歩けよ』

いつも前向きで。


『的井、青春しろよ』

いつも強引で。


『よく出来ました』

いつも優しくて。


『必要なんて、そんなこと言うなよ』

いつも私のことを見てくれた。



恋をするのって忙しかった。

恋をするのって難しかった。

恋をするのって苦しかった。

でも、恋をするのって楽しかった。



「……先生っ。私、大人になります。ゆっくりゆっくり大人になります……っ!!」


私はありったけの声で叫んだ。



先生に届いたかは分からない。

けれど、先生の光は応えるようにして、ずっと消えることはなかった。


先生、先生、郁巳先生。


行ってきます――。