「……どこの学校に行くの?」
「それはこれから決める。でも場所はすごく遠いところ」
「え、やだ。なんで、そんないきなり……」
菜穂の瞳がじわりじわりと潤んでいた。
「ここに残るって選択もまだあるの。でも、今私がこういう状況にいるってことだけは菜穂に隠しておきたくなくて」
そう言った瞬間、テーブルを挟んだ向こう側にいた菜穂が私の隣に移動してきた。
「六花。どんなことがあっても私、六花と友達やめるつもりないからね……!」
「……菜穂」
「学校が変わっても、六花が遠い場所に行っても私はなにも変わらない。寂しいけど、私たちの関係はなんにも変わらないよ」
「うん……っ」
こんなに安心する言葉を今まで言われたことがあっただろうか。
臆病な自分に戻るつもりはない。
だって私はひとりじゃないから。
だから、ちゃんと向き合おう。
今のことだけじゃなく、これからの未来の自分のことも。



