先生と17歳のあいだ





「あ、写真飾ってあるんだね」


私は立て掛けられてあるコルクボードを見る。

そこにはたくさんの写真が貼られていて、修学旅行や文化祭。そして菜穂と仲良くなるきっかけになった体育祭のものもあった。



「なんか1年ってあっという間だよね」


振り返れば、濃密な出来事が数多くあった。



憂鬱で仕方なかった4月。高校二年生になって、すでに8か月が過ぎたなんて信じられないくらい本当に今日の日まで早かった。


そう感じるのは、きっと私の日常が充実していたからだと思う。




「ねえ、菜穂」


言いかけたところで、菜穂のお母さんの声がドア越しに聞こえた。どうやら晩ごはんを運んできてくれたらしい。



「六花ちゃんも食べていってね」


そう言って作ってくれたのはカレーとサラダ。



「す、すいません。気遣っていただいて……」

「ふふ、いいのよ。菜穂は食いしん坊だからいつも多めに作るの。たくさんあるからおかわりしてね」 

「ありがとうございます」


たぶん菜穂が普段から私の話をお母さんにしていてくれたのだろう。自己紹介もできてないというのに、気さくに名前で呼んでもらえてることがすごく嬉しかった。