「ごめんなさい。でもお母さんもお父さんも残りの1年を待っててあげられるほどの余裕がなかったの。本当にごめんね。六花」
「……ムリ。勝手すぎるよ」
怒りを通り越して、悲しさを飛び越えて、ただただ呆れてしまう。
「どうしても受け入れられないのなら六花はここに残る?そしたらお父さんと暮らすことになるけど……」
「新しい人がいるのに暮らせるわけないでしょ」
「……うん」
私に選択肢なんてない。
最初から与えられてもいない。
「六花が拒否してもここにひとりで残すわけにはいかない。近くに頼れる親戚はいないし、一人暮らしをさせてあげられるお金の余裕もないのよ」
つまり、私はお母さんに付いていくしかない。
子供みたいに駄々をこねる年齢じゃない。かと言って親から離れて自立もできない。
子供にも大人にもなりきれない。
中途半端な17歳。
「……引っ越しをするとしたら、いつ?」
「来年の春には向こうで生活できるように準備するつもり」
指折りで数えなくても分かる残された期間。
私はどうする?
どうしたらいいの……?



