先生と17歳のあいだ





受け止めようとしたけれど、相手が男性だったので私もしりもちを付いてしまい、一緒に転んでしまった。



「だ、大丈夫ですか?」


柔らかい雪の上だったので痛さはなく、私はすぐに突撃してきた相手のことを見た。



「はい。すいません。止まれなくなってしまって」


男性は申し訳なさそうな返事をした。


あれ、この声って……。




「郁巳先生?」


まさかと思って名前を呼ぶと、先生は驚いたように顔を上げた。



「え、ま、的井?」


先生は顔に付けていたゴーグルを外した。



ふたりして見つめ合ったまま呆然としてしまったけれど、ひとつだけ確かめたいことが……。




「先生って、もしかして滑れないんですか?」


そんなに傾斜がきついわけでもないのに、先生はスピードを制御できていなかったし、かなり慌てた様子だった。



「……そうだよ」 


先生は拗ねたように小声になる。

なんでも器用にできてしまう人だと思っていたから、かなり意外というか……。ちょっと、可愛い。