「ねえ、どうやって夜に抜け出す?見張りとか立ってるのかな」
と言っても、大半の生徒たちが女子は男子の部屋へ。男子は女子の部屋へと忍び込む計画を立てていた。
「菜穂と的井さんもあとで男子の部屋に行こうよ」と誘ってもらったけれど、私たちは断った。
ペナルティが怖いということもあるけれど、単純にリスクを背負ってまで会いたい男子がいないということが一番大きかった。
「こんな時に同級生の好きな人でもいたら楽しいんだろうね」
菜穂が楽な服装へと着替えて、テレビのリモコンに手を伸ばした。
やっていたのはいわゆるローカル番組で、北海道でしか見られないタレントがたくさん映っていた。
「修学旅行がきっかけでうまくいく人とかいるのかな?」
「けっこう多いらしいよ。ほら、文化祭終わりにどっとカップルが増えたでしょ。あれと一緒で修学旅行マジックっていうか、告白成功率がなんと3倍に増えるって話だよ」
「そ、そうなの?」
だからみんなソワソワしてる人が多いのかな。
「私がいくみんのこと呼び出してあげようか」
菜穂が冗談なのか真剣なのか分かりづらい表情で言った。



