先生と17歳のあいだ




それから徒歩で境町通りに移動して、ガラス工芸や北海道でしか食べられないお菓子屋などをめぐった。



「なんか思ったより寒くないね」


一応防寒対策はしてきたけれど、菜穂の言うとおりあまり寒さは感じなかった。

けれど、気温は現在5℃しかなくて、東京はたしか家を出た時には12℃だったはず。


東京と北海道ってすごく遠いイメージがあったけれど、なんだかあっという間に着いてしまって。そのうえ、幼い頃に歩いた境町通りの景色もこんなにレトロな風景だったかな、と今は少し違った感じに見えてくる。




【ろっか、しゅうがくりょこう、たのしんでね。かぜにはきをつけてね】


スマホが鳴った気がして確認すると、おばあちゃんからメールが届いていた。



相変わらず漢字には変換できないみたいだけど、修学旅行で北海道に行くことを事前に伝えると、【いつか網走のほうにも来てね】と言ってくれた。
 

おじいちゃんとおばあちゃんは私たちが遊びに行かなくなって、すごく寂しがっていることは分かっている。


でもそれ以上に、家族三人で北海道に来ることがもうないということも、私は痛いくらい分かっていた。