先生と17歳のあいだ








11月上旬。ついに修学旅行の日がやってきた。


集合場所は羽田空港だったので、私と菜穂は朝いちで電車を乗り継いでなんとか迷わずに空港に着くことができた。


ロビーには各クラスの先生や学年主任、養護教諭の先生がスタンバイをしていて、到着した生徒たちを見かけるとすぐに集合場所へと誘導してくれた。



「もう少ししたら点呼取るからな。あと荷物の中に液体のものとかハサミとか入れてるヤツがいたら出しとけよ。検査で引っかかるから」 
 

空港にはもちろん郁巳先生の姿があった。


時間厳守の飛行機の手続きなどで先生はとても忙しそうにしていて、クラスメイトたちがふざけた話題を振っても「あとでな」と流していた。
  


「手荷物にカミソリ入ってるんだけどヤバいかな」


「たしかT字型なら大丈夫だったはずだけど、一応預けるほうの荷物に入れておいたほうがいいかも。あ、あと、ヘアアイロンも気をつけてね。電池とかガスもセンサーが鳴るから」


「そうなんだ。六花は慣れてるね。私なんて飛行機自体初めてだから超緊張してるよ」


菜穂がそう言ってソワソワと胸を押さえていた。

どうやら菜穂と同じように飛行機に乗ったことがない生徒が多いようで、みんなトイレに行く以外はちゃんと指定のところで座って待っていた。