先生と17歳のあいだ





それから修学旅行でのグループ決めが行われた。

自由行動の時間は思い出作りのために好きな人と組んでいいと言われたので、私は菜穂と同じグループに入った。



「お、スキー場に喫煙所ある。ラッキー」


ロングホームルームが終わって休み時間。私は数学準備室に向かう先生を追いかけるようにして付いてきた。



「あの、みんなの数学のノートならついでに持っていってくれたらいいじゃないですか」

「それを運ぶのが日直の仕事だろ」


たしかに今日の日直は私の担当だけど……。私はクラスメイトたちのノートをわざと先生の机の中央に置いた。



「タバコ、結局止められなかったんですね」

「努力はしたよ」



先生の前で泣いてしまったあの日。私たちはお互いの身体が冷えるくらいずっとあの場所にいた。


正確には、私が泣き止むまで先生は待ってくれた。


先生は自分から私の家族のことは聞いてこない。でも、心では気にかけてくれていると分かる。

だからこうして、ふたりきりになれる時間を作ってくれてるのだと思う。