と、その時。ポケットの中のスマホが鳴った。
【今日帰れないかもしれないから戸締まりよろしくね】
確認すると、それはお母さんからのメールだった。
帰れないって……。帰らないの間違いじゃないの?
本当にもう、なんなの。お母さんもお父さんも本当に勝手。
勝手すぎて、腹が立つ。
「……先生、ちょっと付き合ってもらえませんか?」
「ん?どこに?」
きょとんとする先生になんの説明もしないまま、私は夜の公園へとやって来た。
外灯はあるけれど、歩道に並んでいたものよりは薄暗くて、足元もあまり見えない状態だった。
そんな中で私の足はある場所の前で止まる。それは、小さい頃の思い出が詰まっている睡蓮の池だった。



