……はあ。
お財布も置いてきちゃったからコンビニにも寄れないと、深いため息をついていると、背後からなにか違和感を感じた。
スタスタと足音は聞こえてくるのに、私を追い抜いてこない。
試しにスピードを緩めてみると、後ろの人もゆっくりになり、足を止めるとその人も止める。
ま、待って。これって……。
側にあったカーブミラーで確認すると、鏡にはフードを深く被った男の人が映っていた。
私は怖くなって、歩く足を速める。最悪なことにコンビニはずいぶん前に通りすぎてしまったし、続いているのは真っ暗な夜道だけ。
シャカシャカと、男の人が持っているビニール袋が揺れていた。
もしかしたら刃物とか危ないものが入っている可能性もある。
や、やばい。本気でやばい。
「……っ」
私は恐怖に耐えられなくなって走り出した。



