「可愛いね。ひとり?」
制服を着ているのでおそらく学生だと思うけど、金髪やピアスでとてもガラが悪くて明らかに私とは次元の違う人たちだった。
私がおどおどとしていると、なぜかひとりの男が私の腕を無理やり掴んできた。
「クラスまで案内してよ。みんなで遊びにいってあげるからさ」
……どうしよう。気持ち悪い。
「い、今、委員会の仕事中なので……」と、消えそうな声で反論しても男子たちは全員ニヤニヤとした表情を浮かべているだけだった。
「そんな堅いこと言わないでさー」
グイグイと腕を引っ張られてしまい、泣きそうになっていると……。
「おい」
私を庇うようにして近づいてくるひとつの影。
その人物は男子と私の間へと入って、強く掴まれていた腕を振り払ってくれた。
「あ?誰あんた」
「まあ、まあ、落ち着いて」
相手の感情を逆撫でしないように私を助けてくれたのは、郁巳先生だった。



