「そういえば今日、千崎も来るって言ってたよ」
「そうなんですか?」
「うん。あ、ごめん。ちょうど千崎から電話が」
そう言って先輩はスマホを耳に当てた。周りの騒がしい雑音で向こうの声がうまく聞き取れないようで、先輩は私から離れて人気がない場所へと移動していた。
……千崎さん、来るんだ。菜穂はなにも言ってなかったからおそらく知らないと思う。
あれから頻繁に連絡は取り合ってるとは言ってたけれど、友達関係には変わりはなく菜穂もそれ以上は求めていない気もしていた。
考えてみれば菜穂の元カレは社会人の人だったと前に言っていたから、年上は年上でももう少し年齢が離れている人が好みなのかもしれない。
「ねえ、きみ何年生?」
と、その時。背後から突然肩を叩かれた。
条件反射でビクッとなりながら振り向くと、そこには知らない男子が数人立っていた。



