「先生と私ってまだ友達を継続してますか?」
「解消の申し出は聞いてないけど」
じゃあ、解消したらどうなりますか?
先生は担任として接するだけですか?
解消したら……私のことを少しでも見てくれますか?
今日の私は質問ばかり。けれど、肝心なことはなにひとつ問うことはできない。
先生は自由奔放で遊んでる人だけど、生徒を恋愛対象で見る人ではないことは私が一番よく分かっている。
私だって、まさか先生のことを好きになってしまうなんて思ってなかった。
「……先生、私、風紀委員なんですよ」
言いながら、ぎゅっと手に力を入れる。
「唐突になんだよ」
「学校の風紀が乱れないように取り締まるのが仕事なんです」
「うんうん。偉いと思うよ。だから今日も学校はこんなに平和だったじゃん」
違う。そうじゃない。
先生には、私が平和に見えてますか?
私の心が乱れていないように見えますか?
先生に恋をするなんて、一番してはいけないこと。
崩れた服装は直せる。登下校の挨拶だって指導できる。
それなら、どうしたらこの心臓は落ち着きますか?
どうしたら、先生のことをなんとも思ってなかった頃に戻れますか?
初めての恋なのに、一ミリも意識されることがない現実が無性に寂しかった。



