先生と17歳のあいだ






「だってもうすぐ文化祭じゃん!文化祭なんて出逢いしかないよ!」



菜穂が興奮したように鼻息を荒くする。



つい先日のロングホームルームで文化祭の出し物についてみんなで話し合った。


クラスメイトがひとりずつ自分がやりたい出し物を紙に書いて、それを実行委員が黒板に書き出し、正の字で票をまとめていくというシンプルなやり方だった。


結果として一番多かったのは喫茶店。けれど他のクラスと被る可能性があるので、また話し合って二年一組はお団子などを出す和装喫茶に決定した。



当日は接客する人だけが着物を着ることになっていて、着物はもちろん午前と午後で交代して着回して、茶道部の人たちから借りる予定になってるそうだ。



「でも私、六花と着物で写真撮りたかったよ」


菜穂がガッカリした表情をしていた。



実は私は文化祭の日は委員会の仕事がある。


生徒たちの風紀を見回るために腕章を付けて校舎を歩くので、私は接客や宣伝といった役職には一切入っていない。



「着物姿の菜穂の写真いっぱい撮ってあげるから。それに午後からは一緒に他のクラスの出し物回れるよ」


「私は六花と接客したかったのに……」


残念がってる菜穂が可愛い。


イベントごとなんて憂鬱でしかなかったけれど、こんなに待ち遠しい気分は初めてだ。