「わあ、六花のお弁当美味しそう!」
それから昼休みになり、私は教室で菜穂と食べることになった。
ひとりだった頃はなかなか教室で食べることもなかったけれど、最近はよく菜穂から誘ってくれる。
「菜穂はまたパン?」
「うん。今日はコンビニのだけどね」
ふたつの机を向かい合わせにくっ付けて私たちはそれぞれの昼食を口に運ぶ。
「お弁当、好きなの摘まんでいいよ」
と言っても中身は相変わらず冷食ばかりだけど。
「え、本当?」
菜穂は二学期になってから前に一緒にいた友達よりも私と過ごすことのほうが多くなった。
もちろん仲違いしたわけではない。ただ自然にグループを抜ける形になっただけで、今でもよく話しているし、私にも声をかけてくれる。
友達がいる教室はとても明るくて、今までで一番充実してるんじゃないかと思うほど学校が楽しい。
「なんか六花って可愛くなったよね」
「え?」
菜穂が私の卵焼きを食べながら言う。
「あ、前が可愛くなかったとかそういう意味じゃないよ?でもツンツンしてたのがなくなってよく笑うようになった」
「……そう、かな?」
「うん。あとは彼氏を作るだけだね」
「え、えっ?」
私は思わず声が大きくなってしまった。



