「……制服………」



遥の服装はさっきまで着ていた袴ではなく、ブレザーだった。




もしかしたら、夢だったのかも。



永倉さんに出会って恋をしたことも、
皆と一緒に戦ったことも、
土方さんに怒られたことも、
みんなみんな



夢だったのかもしれない……………




遥はおもむろに歴史の教科書を開くと、目を見開いた。




(ないっ…?!)




ないのだ。
全くないのだ。




「江戸時代が…ない…」




どの年表を見たって、どれだけ明治時代の前を見たって



江戸時代がないのだ――――――…………