時のなかの赤い糸



山崎が永倉を背負って、まだ酔いが回ってない遥が山南にかしながら屯所まで歩きだした。




「重たいねん永倉はん―」



などと言っていると、屯所について、永倉も遥も山南もゴロッと縁側に寝転がった。




「も―…」

山崎は山南をとりあえず起こして部屋に戻させてから後の永倉と遥を見た。




(まぁええか…)




スヤスヤと気持ちよさそうに向かいあって眠る二人を見て山崎は自分の部屋に帰っていった。




「…ん?」



遥が目を醒ますと、永倉は遥をじっと見ていて、よく考えればここは永倉の部屋で、永倉が遥にかぶさるような、そんな体勢だった。




まだ日は登ってなくて、夜に近い朝だとわかった




「永倉さん…?」