時のなかの赤い糸




「どうして局長がいかなきゃだめなんですか?」


「近藤さんはそうゆう人だから」


「局長馬鹿です」


「……うん。大馬鹿だよ」


「新撰組が何か悪いことしましたか?」


「なんもしてない」


「私、局長にさようなら言わずに出てきちゃいました」


「俺も」


「言いたい」




遥は原田から体を離して目を合わせた。




「なら、近藤さんの斬首、お前は見れるか?」




見れるかは微妙。



だけど大丈夫。





「私、ちゃんと局長にお礼言いたい」




原田はニッコリ笑って頷いた。




「おうっ、新八はどーするんだよ」



新撰組と決別した日のように原田が聞いた。




「そのキャラ似合わねぇ。

行くに決まってんだろ」




もう、涙はない。