伊東はとにかく苦手だった。


藤堂の師であり、なんというか、繊細?で



局長を裏切った時は藤堂が新撰組を離れることが悲しかった。



(浮わついた人だったなぁ)


剣の腕は認めるけど、やっぱり苦手と、遥は首をふった。




沖田は今、多摩の実家で養生している。
沖田が窶れてるのなんて、タイムスリップしたころは考えられなかった。



“何か甘いものもってません?”

と指を加えて笑顔で詰め寄ってくる沖田



何でも遥は甘い香りがするらしい。


剣を握れば強いって言うギャップが格好良かった、と遥は一人で頷いた。



沖田と仲良かった藤堂は

ご飯の時に、沖田、遥、藤堂でいつも揃って食べていたなぁと思い出した。



何しろ藤堂は困ったような笑顔が人を惹き付けていて、誰よりも話しやすかった。


師に忠義を果たして死んだ藤堂を今では格好いいと思う。