時のなかの赤い糸



「山崎さん」

遥は花と視線を合わせてから山崎の元に走っていった。


「局長が戻って来た。
今の話聞いてる限り、局長と先に大阪に向かって貰うことになるけど、ええな?」


今の話聞いてる限りって

(どんだけ地獄耳なの!?)


山崎とは100メートル近く離れたところにいたはずだから、

話しの内容よりそっちが気になった。


(ん?話しの内容……?)


「って、え!?局長が戻って来た!?
ついて行く!?」


アワアワとしだした遥に、山崎がはっきり頷いた。


「局長の様態は、はっきり言って悪い。俺が持ってる医術ではどうにもならん。でも、大阪には松本良順先生が居てる。
その人ならどうにかなるかもしれん」

「良かった…。でも、それと私がついて行くことに何か関係があるんですか?」

「沖田さんも、みてもらう。」


あぁ、なるほど。と、遥が頷いた。