土方と山崎は個室の精算を済ませると笑いながら帰っていった。




永倉の手が頭を固定して深く遥の口の中に侵入する。



痺れるような感覚に、漏れる吐息。



遥の体に力が抜けそうになって、永倉はキスをやめて遥を布団に寝転ばせた。



虚ろな遥の潤んだ瞳が永倉を見つめる。



永倉の中で理性が揺れた。



遥の髪を永倉の手が優しく掬う。


唇が何度も重なって、遥の小さな声が「もっと」と呟いた。




「はっ……」




急にまた啄むようなキスに変わって遥は息をすうタイミングを逃した。



永倉の手が遥の袴の帯をとく。



緩くなった着物の襟からは遥の白い肌が露になった。



「恥ずかし……」




遥は襟を手で閉めると、永倉の手が遥の手を掴んで、永倉は遥の手のこうにキスを落とした。




何もかもが甘くて

何もかもが愛しい




この幸せがずっと続けばいいと、遥は願った。