不安そうな表情を浮かべる遥を見つめて、口付けをかわす。
「永倉さん…」
酸素を補給する遥の着物を脱がそうとしたら、襖が開いた。
「「「……」」」
さっきの遊女さんが丸い目をして遥と永倉を見る。
「永倉さんは、男の方の方が、お好きだったんですね」
ゆっくり襖がしまって、固まる二人。
「永倉さんのバカ」
「ごめんι」
遥は服を正すと、立ち上がって永倉の手をひいた。
「帰りましょ」
「う、うん」
島原大門をくぐるまでは遥も永倉も視線が痛くて、早走りだった
「…ぷっあはは!!」
遥は急に笑い出して、お腹を抱えた。
「新選組がこんなだったらなんかおかしいですね!」
「確かに、ははっ」
屯所までの一本道を歩く。
西本願寺の太鼓楼と島原は驚くほど近く、裏口から入ると、土方さんが仁王立ちしていた