「遥、大丈夫だったか?」



呆然と立ちすくむ遥に、永倉が武士そうに顔をのぞいた。




「大丈夫です」

「その羽織、徳川の羽織だ見廻り組か?」



遥が頷くと、永倉は遥の羽織の胸元を閉めた。




「戻ろ」

「はいっ」




火事は、三条から五条までやけ広がったが、次の日の朝には静まっていて、被害も少なく、放火犯もお縄ちょうだいとなった。





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「おかげで仕事が増えたなっ」

「はいっ!頑張りましょうね」



遥と永倉が巡回してるのは、元の巡回区域。



近藤の激に佐々木が打たれて新撰組が京都を守ることに戻ったのだった。