「佐々木只三郎。幕臣で京都見廻り組組頭を勤めさせていただいている」



はい?って感じで遥と沖田が首を傾げた。




朝から、新しい屯所《西本願寺》太鼓楼の玄関に、佐々木がやって来た。



「うーーーん」



遥が難しい顔して首を傾げた。




「……近藤さんに会わせてもらえるか?」


「はーい」




沖田がトントンと玄関からすぐにある階段を上がっていった。



遥がじー、と佐々木を見ていると、階段をかけ降りてくる音が聞こえた。




「佐々木さん!」


「あぁ、近藤さん」



佐々木は笑って近藤の肩を叩いた。



「どうしたんですか?」

「話があってね」




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広間には土方、近藤、佐々木の姿があって、真ん中には京都の地図があった。



「佐々木さん、あんたのやってることは俺らの真似としかおもえねぇ」



土方が怒り口調で佐々木を睨み付けた。



「私達は幕府直々におおせつかったまで」




フッと佐々木が笑った。