(なんなんだよ)



永倉が遥のもとにいって遥の瞼に手を添えて土方達を見ないようにした。




「クハハハッッ!!!」




もちろんその様子を見ていた隊士たちは大笑いだが、永倉は至って真剣だった。




遥は瞼にあたる永倉の手の感触に戸惑いながらただ真っ暗な視界で永倉に従っていた。




ただ徐々に歩いてることだけがわかる。




「本当に倦怠期とかねぇの?あいつら」



土方が呆れたように言うと、作業を続行した。



「永倉さん、どこ行くの?」


「ちょっとだけ」




遥の背中にひんやりと壁の感触がして、視界が全く見えないまま唇が塞がった。



場所とかがわからないから余計にドキドキしてる。



唇が離れてようやく手も離れていった。




「永倉さん、急過ぎますよι」


「わりぃ、なんか止まんなくて」



率直にそう言われるとすごく恥ずかしくて遥は頬を赤らめた。