時のなかの赤い糸



「うぐ…………」


「?!っ何泣いてんだよ」



「だって、だって私ひどいこと勝手に思ってぇぇ……ずいばぜーんハナカミくだざい」




顔を隠すように泣く遥を見て永倉はホッと息を撫で下ろした。



「お団子2つと、はい、ハナカミね」



「ありがとうございます」




目を赤らめて笑いながら、湯気だった団子に手をつける。



「永倉さん、こうして話すのも久しぶりじゃないですか?」



遥は永倉の目を見ながらいった。




「そうだな……今夜、部屋に来るか?」



「い、行きます!」




お互い気持ちは一つだった。



(久しぶりのラブラブですか?)

(久しぶりのラブラブですよ☆)




目は口ほど物を言うのだった。

口には出さない、




「それが武士だよ綾野くん」



永倉がエッヘンと腕組みするので遥は耐えきれなくてブハッと噴き出した。