「先生。遙は坂本龍馬になっちゃったんですけど?」



「うん。それでいいのよ♪」




現れたのは先生らしいのだが、山崎みたいに変装して高校生くらいの年頃になっていた。



まぁ、あの声の主が先生なのだから遥の前に現れて今更驚くことはなかった。




遥と先生は他の皆に掃除を任せて境内で向かい合って話していた。




「いいんですか?」



「そうあるべきなのよ。遥ちゃんと永倉くん、タイムスリップしすぎで本当のタイムスリップの意味忘れてたんじゃない?」



先生に言われて遥の額に冷や汗が流れた。




「色々あったもので……」



「心。山崎くんが頑張ってくれたみたいだけど、心までは戻らなかった」




山崎の名前が出て遥の頭に?が浮かんだ。



「山崎さんが……?」



先生は少し笑って頷いた。



「プライバシーの侵害になるからこれ以上は言わないでおくわ♪」




先生はフフフと笑って遥を見た



「坂本龍馬は本当に遙だったんですよ?」



「わかってるわよ」



遥がじっと先生を見た。