遥の声に、皆が少し綻んだ笑みを浮かべた。 ――――心はどこに行ってしまった? ジャリ……。と境内に近付く足音一つ。斎藤と山南が気付いて様子を伺った。 近くまで来ていたのは一人の娘。 遥と同じくらいの歳をした娘だった。 「遥ちゃん。いますか?」