「原田さん!タッチ!」



「くそぉ!」




鬼ごっこをしていた遥と原田のペースは衰えることがない。



きっと前もこんなに楽しい気分だったんだろうなって遥は噛み締めていた。



「新八タッチ!」



「え?俺?!」



「綾野―――っ新八が鬼!」



「はーいっ」




屯所の周りを走っているだけなのにこう子供のようになってしまった。




「平助タッチ!」



「総司タッチ!」



「斎藤さんタッチ!……っていつの間に」




「山南さんタッチ」




いつぞや全員参加になった鬼ごっこ。



もちろん副長の土方が見張っている門の前ではきちんと走って。




土方の見えない曲がり角からはバトルの世界。



「おらぁ!くらえ新八タッチ――!」



「佐之助の鉄拳なんて食らうかーっっ」