「大丈夫俺がなんとかしてみせるからな」



遥にニッコリと笑顔を向けた永倉に、遥は懐かしい気持ちを思い出した



「おやすみ」


「おやすみなさい」




永倉は一つも遥に触れないで自室を出ていった。



「遥」



瞬歩して山崎が遥の部屋にいた。



「初めまして」



遥が驚き気味に高潮した声で言った。



「山崎丞。覚えてへんのか」



遥がコクりと頷くと、山崎が一瞬の隙に遥をきつく抱き締めた。



「きゃっ……?!」



口を塞がれたのは山崎の口付けだった。




「んン……っ!」




抱き締められてキスされて、山崎の口の中から遥に薬が流された。



ゴクリと飲み込むと、遥は瞳をゆっくり閉じた。




「……記憶、きっと戻るから」




眠った遥の着物の襟に山崎が手を伸ばす。




永倉と山崎が付けたキスマークが見えて、山崎はその部分をかんだ。