「納得いきません」



「なら刀、持ってみたら?」




藤堂に広間でしょうめんきって話される遥の表情はひきつっていた。




藤堂に聞いた今までの事




遥はそう簡単に理解するなんて難しかった。




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「落ち着けよ新八」



「落ちついてる」




グルグルと食堂を横縦する永倉に、座って項垂れた原田が言った。




「どこがですか」



沖田が永倉を見ながら可笑しそうに笑っていた。



「平助で大丈夫だろうか」



土方までもソワソワしている。



「何してるんですか?」




寝ぼけ眼の斎藤がしょうじを開いて入って来た。




「綾野さんの記憶が無くなったんですよ」




沖田が綺麗に説明をすませると一様斎藤も部屋のはしっこに座った。



「記憶、俺らと過ごした分だけ無くなったらしいで」



山崎が柄にもなくいつもより低いトーンの声になっていた。