「原田――――――――!!!」



屯所にまた、永倉の怒りの声が響いた。



「あ、新八さん」




だが、原田は永倉の想像していたこととは全く別で、遥と並んで話をしていた。



「………綾野。
お前………」


「どしたんですか?
永倉さん?」



永倉は力が抜けたように遥の隣の少し離れた所に座った。



「抱きつかれたんじゃね―の?」



永倉が言うと遥の顔は真っ赤になって、原田の顔は真っ青になった。



(山崎のやつ、ちくったな……)




原田がその場を離れようとすると、原田の後ろからジャキッという刀の音が聞こえた。



「原田てめぇ」


「ごめんって!新八さん!」



へっぴり腰で永倉の方を向く原田と、そんな原田に斬りかかりそうな永倉を見て、遥は大分焦ったが、なんとか仲裁に入ろうとした。