月の光を浴びていた遥、永倉、山崎の体が、白い光に包まれた。




-------──────☆




「あー…慣れた」




山崎のおどろきっぷりを他所に永倉が欠伸した。



今度は秋。



あおあおとしていた木々が紅葉に色づいていた。



「…………えぇえぇ───ぇ?!」



懐かしく響く遥のわめき声。



遥が初めて幕末に来た時以来だ




「あ、あ、あなたたちは誰ですか!?」



タイムスリップするのはお決まりの屯所の庭。その真ん中で遥が永倉と山崎を指差していた。



「何いってんだよ頭打ったのか?」



永倉が突っ立った遥に近付いた。



「だ、誰ですか?」









遥の一言に、永倉も山崎も、駆け付けた土方、沖田、藤堂、原田、山南の動きがピタリと止まった。






(遥の記憶が無くなった?!)




口には出来ない真実。
言ってしまうのが恐れ多かった。