「ここなら道もわかる。近藤さんの壬生浪士前の住んでいたところ、試衛館に行こう」
「はい!」
新八に続いて歩みを進める遥と遙。
これからまた始まる旅に胸を踊らせていた。
「近藤勇は試衛館にいない!?」
試衛館の道場に立ったお爺さんが頷いて首を傾げた。
「てか、誰それ?」
言い方が生意気!!ι、と思ったけど相手はお爺さん、遥は口をギュッと閉じた。
「そうですか、ありがとうございます」
新八が頭を下げて、「出よう」と目で合図したので、3人はそそくさと試衛館を出た。
「どうやら、近藤さんがまだ試衛館に養子に入ってない時代らしい」
参ったな、と新八は頭をかいた。
「じゃあ今、近藤局長はどこに?」
遥が訪ねると、新八が「それだ!」と言わんばかりに拳を手のひらにポンッと叩いた。
「多磨に行こう!」