「え?」




一瞬の事で、頭の中がパニックになった。



「……やっぱり、女なんじゃねぇか?」




―――――――ドンッ!



「いてっ」




遥がおした拍子に原田は中庭に転げ落ちていった。




「あ、ごめんなさい!
大丈夫ですか?」



心配した遥は、原田に手を指し伸ばすと原田を立たせた。



「こんなに力の強い女はいね―か」



な……



「あはは、そうですよ。
あはは…」



「…プッ。
落胆してるんや、綾野遥。

ばれへんくて良かったなぁ」



遥と原田の様子を見ていたのは、1人の忍だった。



忍に気付いた原田が忍の方を向くと、忍は瞬歩で消えてしまった。