「読めますか?」
新八は初めて見るものに感動してるし、遙は恥ずかしそうに新八の背中に顔を埋めてるし。
先生と直接話すのは遥だけだった。
「まぁ、だいたいね?」
「ほんとですか!?教えて下さい!」
興奮する遥に、まあまあと先生が宥める。
「えっとね、【永倉新八の真。誠にここにあり】って感じ。
読むの大変だったんだから」
コキコキと肩を鳴らす先生に、遥は指輪を受け取った。
「ありがとうございます」
確実にこの指輪に何かがある。
準備室を出た3人はその場で別れた。
新八は行く宛もないので、遥の家に行くことになった。
「泊まるっていったら両親が怒るので、し、新八さんはコッソリ入って来て下さい」
玄関の前に立った二人は目を合わせて頷くと扉に手をかけた。
ガチャガチャ……
鍵がかかってる。誰もいない。
チャンスとばかりに遥は鍵をあけてダッシュで新八の腕を掴んで遥の部屋に入って鍵をかけた。
「な、ななな!?」
ドサッとベッドに手を捕まれたまま倒れこむ新八と遥。
たまらず遥が驚きの声をあげた。