時のなかの赤い糸



(どーせあたしは色気の一つもないですよ)



ムッと外にいる男達を睨み付けると蓮華が顔に似合わず大爆笑した。



あまりにも豪快な笑いで遥も少しびっくりした。




「遥ちゃんは可愛いね――♪
妹にしたいわぁ…
まぁ夢じゃないわねぇ。新八の奥さんだものね」




蓮華はバンバンと遥の肩を叩くと、また笑いだした。




「それより、なんか柊のことで迷惑かけてごめんね―?
つい酔った勢いで……うふ♪」



蓮華はそう言うと立ち上がりしょうじをガタンと勢いよく開けた。




「新八なら、元気よ
多分」



蓮華の背中を見つめた遥が首を傾げた。




「多分?」



「あいつ、女禁の山に入っちゃってさぁ!
あたしは女だから入れないから分かんないんだよねぇ」




困ったように振り向いた蓮華が笑った




「まぁ、女のことは心配しなくて大丈夫ってことってことね♪
安心して!それに、あたし遥ちゃん以外認めてあげないから」




蓮華はもっと豪快に笑った。