時のなかの赤い糸



「でも……でも、永倉さん死んでませんよね?
山にいるだけで」



「あぁ…死んではないだろうが」




謎は募るばかり。
そんな時




「出たあぁあぁぁぁあぁ!!!!」




と、外から声が聞こえた。




「Σ永倉か?!」




土方がすかさず立ち上がって外に出た。


そんなわけないと遥も外に出ると、まだ昼間なのに腰を抜かして庭に座り込む隊士が1人、顔を青ざめていた。




「どしたんだ!?」


「ななな…永倉さんがっ」



隊士は庭の一角にある茂みを指差した。




遥も土方も藤堂も山崎もそこに集中して見つめると、




ガサッ




と。茂みが揺れた。


「Σ……」




驚いた一同。




遥はゆっくり茂みに近付いていった。