「綾野。ちょっと」



縁側に座っていた遥を土方が広間の扉を少し開けて上半身だけ出して手招きした。




「はーい」




ちょこちょこと遥が部屋に入っていくと、部屋には土方、藤堂、山崎が仏頂面を浮かべていた。




「どしたんですか?」



不思議そうに遥が腰を下ろすと、3人は困ったように首を傾げた。




「いやぁ最近さ、見えちゃうんだよ」



藤堂が顔を強ばらせた。




「何がですか?」




いまいち話の読めない遥は首を傾げる




「新八さんの幽霊だよ!」


「Σ死んでないしっ」




すかさず遥が藤堂に突っ込みをいれるとあとの土方も山崎も微妙な表情を浮かべた。




「……本気ですか?」




少し心配になった遥が土方を見ると、土方はもっともっと顔をしかめた。




「「「だって見たし」」」




3人は声を揃えた。