まるで本当に女の子同士みたいに話し合う。
久しぶりに感じるこの感覚に、喜びを感じながら話していた。




「綾野は?」

「え?あたし?!」




ふいに問われ顔を赤めた遥の頬を、小十郎がプニとおした。




「実は永倉さんだったり」




遥は恥ずかしそうに言うと、小十郎もまた女の子みたく恥ずかしそうに遥の肩をビシバシ叩いた。




「素敵―――っ!!」


「小十郎くんかまっぽい―」




などと笑う今日この頃



平凡は急に崩れていった。




「小十郎が、門者のようです」



近藤の部屋に、山崎が険しい表情でそのことを告げた。




小十郎が長州のものだなんて、信じがたいものだったのだ。