時のなかの赤い糸



「綾野のガキ」



永倉はそれだけ言うと自室に入っていった



(どっちがガキだよっ)




永倉の態度に少しイラついた遥だが、自分も話を聞かなかった。



なんだかとてつもなく悪いことをした子供みたいな気持ちになってしばらく縁側で唖然と立ちすくんでいた。




その日の夜、沖田に話を聞かされて、遥は永倉の自室を訪れた。




「ごめんなさい」



遥はまず頭を下げた。



沖田情報によれば、あの人は永倉のお姉さんと言うことだった。




「俺こそガキみてーなこと言ってごめん」



遥は首を左右にブンブンふった。



「ごめんなさい…」




永倉は座ってたのから立ち上がって遥を抱き締めた。