「………っ、ダメに決まってるでしょ!
というか、僕だって自己紹介してないんだよ!」


「はっ?!」


「お姉さんたちすみませんでした!
自己紹介もしないで、突然話しかけたりして、僕………桜宮(さくらみや)瑠生(るい)って言います!」


「じゃぁ、私たちも自己紹介しますか!
日向(ひなた)雪乃(ゆきの)です。ほら、りあも!」

雪乃が私に振ってくる。


「あっ……えっと……夢咲(ゆめさき)りあです。」


─────あっ、まただ……


瑠生くんは私に何か言いたげな表情で私を見つめてくる。

私は、見つめられていることに恥ずかしくなって、瑠生くんから目を逸らす。