私の声は、奏多くんの元まで届いた。 奏多くんは振り返って…… 最初は……… 少し驚いた顔をしていたけど…… チームメイトや水無瀬さんから離れて、 こっちに向かって走ってきてくれる。 奏多くんは、いつも通りの笑顔を浮かべて…… 「………雪乃さん!」 そう笑いながら、私に声をかけてくれる。 奏多くんはいつもと変わらず、明るい声で表情で私を見つめる。