今日のチャンスを逃したら…… もう、奏多くんに…… ─────会えないかもしれない…… そんなの…… ──────嫌だ 私は辺りを見回して、もう一度、奏多くんの姿を探す。 グランドの奥の方にたくさんの選手たちの姿が見えた。 その中に────── 奏多くんがいた。 たくさんの人達に囲まれて、笑顔を浮かべている。